シエスタ

非公式K大オカルト研究会会長によるHP

幽霊を捕まえようとした科学者たち

オカルト研究日誌vol0001

 

幽霊を捕まえようとした科学者たち、読了しました。

ウィリアムジェイムズを中心とした心霊研究を描いた本。

感想というか印象深かったはなしをメモ程度に紹介します。

 

 

 

幽霊はなぜ服を着ているのか

幽霊を見たと称する人々はほぼ例外なく死者は服を着ていたと云う。エレナー・シジウィックのいうところの「服の幽霊」

この服の幽霊に対してのガーニーによる解釈は、心霊現象は受容者側の潜在意識に影響を受ける、というもの。これは生きている人間通しによる会話においても発言者の意図が完全に伝わることがないように、死後の世界からの接触も受けて側に影響されているというもの。

 

奇術師デイヴィーとホジソンによる降霊会と暴露

ホジソンは霊媒はトリックによって再現可能だということを示そうとしたのだが、それを認められない心霊主義者の話。

ダーウィンと共に進化論を構想したが後に心霊主義に没頭したウォレス曰く、「すべてに説明がつかない限り、デイヴィー氏はたんなる奇術師ではなく本物の霊媒である」

ただしウォレスはそれでも革新的で精力的な合理科学思想家でもあった。

奇術を霊媒と説明する難しさが面白い。

パイパー夫人による霊媒

この本において最も本物に近いとされる霊媒師であり、本の多くは彼女の実験の描写に割かれる。この本を読む限りテレパシーか霊媒か、そのどちらかの存在は既に認めざるを得ない程に、死者のメッセージを伝えたり、サイコメトリーを披露したりする。テレパシーか霊媒かというのはどういうことかというと、彼女の能力は確かに認められるがそれが死後の霊の存在証明になっているかは不明であるということである。つまり彼女はその死者についての情報をかなり正確に話すことが出来たのだが、それは周囲の人間のその人間に関する記憶を読んでいるのではないかという仮説である。どちらにしても未知の能力が存在していることはほぼ疑いなく思われる。ただし彼女の霊媒においても否定材料はありそれは専門知識の問題である。つまり彼女は思い出などは詳しく話すことが出来たがその人物の専門的な知識、例えば語学や哲学などの知識に関してはうまく話せなかった。これに対してのホジソンによる解釈は、霊には伝えやすいこととそうでないことがあり、感情的つながりは霊媒によって残りやすいが専門知識はうまく伝わらないという解釈である。確かにある程度納得のいく解釈である。

ガーニーによる『生者の幻像

この『生者の幻想』という本は心霊譚の収集されたものが多く収録されているものである。

死亡した場所と幻影が見えた場所に時差まで検証して信頼性を確保したものであり、とても説得力がある。

しかし偶然の一致という反論は免れ得ない。

そこでガーニーは合理的確率を上回って何度も起きていることを証明するためにアンケート調査を行ったところ、予備調査の結果視覚的幻覚のすべてはその人物の死後十二時間以内だった(23/5750)。

霊感とは何か

霊感にある人間は磁気信号を検知する並外れた能力を持っているという心霊主義者の主張がある。これに対して科学者は実際にそのような人間がいるのかを発電機を使った実験によって調査した。しかし結果は、最初は相関関係が見られたがダイナモのうなりやわずかな音の発生を遮断すると一切の関係は見られなくなった。

これによって霊感と磁気信号の検知能力の関係は否定された。

しかしこの実験が成功したならば霊感を科学的に分析できたことになり、その心霊研究の基になったかもしれない

感想

もちろんだがこの本において心霊は存在するのか、明確に語られることはない。しかし本を読む限り読者はほとんど心霊の存在は信じるようになると思う。

しかし完全に信じるということはない。自身がそのような体験をしない限りそうなることはないように思える。